農山漁村の郷土料理百選 食べてみたい!食べさせたい!ふるさとの味 人気投票!
宮崎県の候補料理一覧

このページに掲載されている料理は「農山漁村の郷土料理百選」選定時、 候補となった料理です。掲載情報は選定時(平成19年)に関係機関等から寄せられたもので、内容や画像についての個々のお問合せ対応は出来かねます。

農山漁村の郷土料理百選」選定料理は下記URLをご覧ください。
http://www.location-research.co.jp/kyoudoryouri100/recipe/selection/1

「農山漁村の郷土料理百選」との企画提携、及び郷土料理百選の選定料理(説明文、画像、レシピなど)に関しては、 ロケーションリサーチ株式会社(電話番号: 03-5244-9484)にお問い合わせください。

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001
青じそ千枚漬
シソの葉に塩をふり、樽の中へ重ね入れ、重石をして3〜5日漬け置く。ひとまとまりの塩漬になったシソの葉を取り出し、手のひら程度の大きさに切り分け、ひとつずつサラシで包む。味噌・砂糖を混ぜたものに味がなじむまで約半年漬けこんだら、出来上がり。
まろやかな味噌の風味の中にシソのさわやかな香りが際立つ。切り分けると幾重にも重なった葉の断面が美しく、ざくざくと程よい歯ごたえ。たくさん使う事を「千枚」と呼ぶ事から、千枚漬けと呼ばれるようになった。
002
あげみ
アジやイワシ、エソなど、地元獲れの魚をミンチにして、塩や酒で味付けしたものだ。これを焼いて食べてもいいし、油で揚げると「あげみ」になる。
003
油みそ
夏などの農繁期の忙しい時、食欲増進と手軽に食べられる家庭料理として作られている。
鍋に熱し油を入れ、ごぼう、人参を炒め、砂糖を入れ、溶けたら味噌を入れよく混ぜ、フライパンで炒ったかえり(いりこの粉)を加えて混ぜ合わせる。最後にニラとゴマを入れ、少し炒めて出来上がり。
ごはんにかけたり、おにぎりに入れたり、様々な活用がされている。
004
甘い赤飯(にぼし)
現在は、米ともち米を2:1の割合で炊いて、炊きあがりに甘納豆を混ぜ合わせたお菓子の類として作られる米料理である。同じ地域の中でも、同様に米、もち米と一緒に小豆などの豆類と砂糖を加えて炊いたものもある。いずれにしても、昔から農作業の合間の休憩時におやつとして供され、控えめな甘さが作業の疲れを癒す食べ物として、また昔懐かしいおやつとして今でも折に触れて作られ、息長く愛される郷土料理である。
005
鮎ずし
鮎の姿ずしで、延岡地方に古くから定着した料理。清流五ヶ瀬川、北川などは鮎の宝庫であり、これらの川でとれる香り高い鮎を材料にしたもの。
鮎を背開きまたは腹開きして、濃い塩水に一晩漬け込む。よく水気を取り食酢、砂糖をかけ、さらに一晩おく。ダシコンブを使ってやや硬めに炊いた飯に酢、砂糖、塩を混ぜた合わせ酢をかけてまぜながら冷ます。すし飯が冷えたら鮎の大きさに合わせた細長い握りをつくり、鮎を全体にかぶせ、そのすしの上からふきんで巻いてすし飯を鮎になじませ、鮎の姿を作って出来上がり。
006
鮎の笹焼き
七輪の上に笹が敷き、その上に焼いた鮎を乗せたものです。
007
鮎料理
10月から11月にかけて、延岡市、北方町の五ヶ瀬川に丸太や石などで造られた鮎やなが川幅いっぱいに架かります。秋の風物詩、鮎やなでとれた鮎を使って、塩焼きや味噌焼き、せごし、鮎めしなどの鮎づくしの料理を満喫できます。
008
いりこもち
いりこもちの名前の由来は、炒ったもち米から作ることからきている。
いり粉はもち米:うるち米=8:2または7:3を炒って、臼でひいて粉にしたもの。いり粉に砂糖、水、塩を少々加えて、力いっぱい捏ねていくと、徐々に丸くまとまっていき、あっという間にモチモチしたいりこもちの出来上がり。「いり粉」を作っていれば手軽にできるため、昔から食べられている。
009
おび天
日南地方、飫肥市に古くから伝わる郷土料理です。さつま揚げによく似ていますが、飫肥の天ぷらは材料に魚肉の他、豆腐、黒砂糖を使うのが特徴です。揚げたてのアツアツを生姜醤油でいただくのが絶品です。
010
かつおめし
かつお船の中でとれたてのかつおのさしみを食した後残ったさしみをご飯の中にいれ、熱い茶をそそいでかき込んだのがはじまり。
煎った白ゴマをすり鉢に入れて半ずりにし、醤油でのばし、その中にカツオの刺身をつけ込む。熱いご飯の上にその刺身をのせ、タレをかけ熱いお茶を注ぎ、薬味のワサビ、ネギ、もみ海苔を添えて食べる。
いりゴマの香りが魚の臭いを消し、誰にでも愛される料理の一つ。
011
かっぽ鶏
竹筒のことを『かっぽ』といい、山林の仕事
や刈干し切りなどの昼食時に、谷川の清水をくんできて、山茶の生葉を入れ、たき火で温めてお茶を飲んだことが最初であった。その後、青竹のよい香りや健康によいとされる瀝青油がでるということもあり、地鶏、なば、ニンジン等の地元農産物を混ぜ合わせ、竹筒の中で蒸し焼きにする『かっぽ鶏』にも利用されるようになり、お茶とともに山林の仕事の食事で焼べられるようになった。
かっぽ鶏は、地元農産物を混ぜ合わせ、塩こしょうと醤油で味をつけて、節の中央を蓋のように切り開けた竹筒の中に入れた後、再び蓋をし、蒸し焼きにする。途中で蓋を開け、味を整えて完成である。
『かっぽ』はお酒にも利用されており、『かっぽ酒』として人気がある。
(『聞き書宮崎の食事』(農文協)、郷土料理集(JA宮崎県女性組織協議会)より抜粋)
012
かにまき汁
山太郎がに(学名:モクズガニ)は、川に生息するカニであり、貴重なタンパク源として食されてきた。
北郷町に伝わる「かにまき汁」。作り方は、生きたままの山太郎がにを洗った後、甲羅をはずし、足も身もそのまま臼に入れて杵である程度砕き、途中味噌を入れ、さらに砕く。
細かくなったら半分ぐらいの水を徐々にいれザルでこす。ザルでこしたかに汁を鍋に移し、こげつかないように弱火でゆっくり加熱するとふわっとまとまりでき上がる。
好みで生姜、ネギ、ゆずなどをいれる。現在はミキサーなどを使って作られている。
013
がね
細切りにしたさつまいも、ごぼう、にんじんなどの季節の野菜に小麦粉、醤油、砂糖、水を加え混ぜ合わせ、しゃもじの上で平らにし、油で揚げたもの。
上げた姿がかにの足が出ているように見えるため、がね(かに)と呼ばれています。
014
かぼちゃカステラ
沿岸地帯では、温暖な気候を利用してかぼちゃの栽培が行われている。手軽に活用できる一品として開発されたのが、このカステラである。
ボールに小麦粉とベーキングパウダーを加え良く混ぜ合わせておく。皮をむいて種を取り、電子レンジで加熱したかぼちゃに卵、牛乳、砂糖を加え、ミキサーにかけたものを小麦粉の方へ入れてよく混ぜ合わせ、混ざった生地にサラダ油を加える。空いた牛乳パックに生地を流し入れ、それをレンジで加熱し出来上がり。
015
かぼちゃ団子
JA尾鈴では、宮崎ブランド認証の洋種かぼちゃ「鈴マロン」が生産されている。味が濃く、ホクホクした栗味でおいしい!と評価の高い自慢の一品。
かぼちゃを使った生地にあんこを包んで蒸した団子。団子のかぼちゃ色が際立つよう、皮はきれいに取るのがポイント。かぼちゃの甘みで風味は十分だが、砂糖を少量加えると団子がやわらかく出来上がる。
016
釜あげうどん
茹でたうどんの麺を、温かいつゆにつけて食べるうどんです。麺を茹でた釜そのままから掬い上げながら食べるため「釜あげ」となっていますが、お湯を張った桶に麺を移しかえて出される場合もあります。
017
カマスカの串焼き
カマスカは淡水魚であり、串焼き以外では唐揚げ、甘露煮などでいただきます。
018
かんだご
甘藷は主食の代用として多く栽培されてきた。保存性を良くするため、生で切り干しにし、石臼でひいて粉にして、団子に利用した。
かんだごは地元特産の甘藷と、乾燥して粉にした甘藷を使って作られているお菓子。甘藷は皮をむき乱切りにして、水にさらす。水にさらした甘藷を柔らかくなるまで煮て、熱いうちにつぶし、もち米粉、砂糖、芋の粉などを加え、甘藷を煮た煮汁を少しずつ加えてよくこね、耳たぶ位の固さにする。それを蒸し器で蒸し、蒸し上がったらさらに杵でつき、きな粉をふって出来上がり。
019
かんなます
味噌、ゴマをすり鉢ですり、砂糖、コショウ
を加え、さらに豆腐を加えてよく混ぜる。
その中に千切りにしたさつまいも、大根とかしわの砂ずりを入れ、和えれば出来上がり。
020
これがし
都城盆地一帯に伝承されてきた高麗菓子(これがし)。その名のように朝鮮半島から渡来した。豊臣秀吉の時代に、朝鮮半島から渡ってきた陶工たちが作っていたのが始まりとされる。
都城地方では盆や法事に欠かせないものであり、白線を入れて祝い事にも用いたという。明るいあずき色で、食感は少しざらつきがあるが、程よい粘りがあって飽きがこないお菓子。
021
ごんぐり煮
南那珂地域は古くからまぐろ、かつおの漁業の盛んな地域である。地元(南郷)では、まぐろの胃袋のことを「ごんぐり」と言い、これはいわば、マグロの胃袋の甘辛煮。
砂糖、しょうゆ、みりんなどで煮込んだごんぐり煮は、お総菜にも焼酎の肴にもいい。新鮮なまぐろが手に入る土地ならではの郷土料理である。
022
魚うどん
油津に伝わる「魚うどん」は小麦粉の代わりにトビウオのすり身を使い、つゆもトビウオの骨からとっただし汁を使う。
主食が不足していた戦時中の代用食として食べられていたもので、その後途絶えていたが、昭和55年に日南市漁協女性部が復活させ、現在は「港あぶらつ朝市」で食べることができる。
麺はコシがあり、魚肉ソーセージを思わせるどこか懐かしい味。小麦のうどんと違って煮込むほどにおいしくなるという。
023
魚ずし
宮崎ではサバ寿司のことを魚ずしと呼びます。元々の由来先は四国の高知の姿寿司で、四国から宮崎に移住した人が広めた食べ物らしいですが、現在は、宮崎の門川町を代表する名物郷土料理です。
024
椎茸寿司
名産品の原木干し椎茸のほか、竹の子などをネタに使用し、味わいとはざわりの良い寿司です。
025
ジャンボいなり
五ヶ瀬町で昔からお祝いごとやお祭り、夜神楽にはかかせない料理である。
揚げから手作りするため、揚げ自体が大きく、現在一般的に見られるいなりよりも約3倍ほど大きいので『ジャンボいなり』と呼ばれるようになった。
揚げの中につめる『混ぜご飯』も干し椎茸、にんじん、ごぼう、鶏肉など地元の農産物を使用しており、伝統料理のひとつとされている。
026
汁かけ飯
焼いたあじ、イワシなどの近海魚をほぐし、焼き味噌をのばした汁に、豆腐、きゅうり、青じそなどの薬味を入れてアツアツのご飯にかけて食べる夏の名物料理です。冷汁とも呼びます。
027
 
すりみいなり
北浦の新鮮獲れたて魚をすりみにして、そのすりみをいなり寿しの皮としてお寿司を挟むいなり寿しです。
028
そばがき
そばの粉を練って作るそばがきは、懐かしいふるさとの味です。薬味の青唐辛子が味をひきしめます。
029
そば汁
山間地では、焼き畑などによるそばの栽培が行われてきており、水田の少ない中山間地では、そばは貴重な食材であった。そば粉と小麦粉を合わせ、耳たぶぐらいの固さに練ったものをラップに包みねかせる。ごぼうや椎茸、鶏肉、大根、人参などを入れて煮たところに、ねかせたそば粉を小指大にのばしながら入れ、浮き上がったら、味噌、みりんで味付けし、出来上がり。
030
鯛茶漬け
新鮮なタイのそぎ切りにしょうゆ、シソの実、すりゴマなどを合わせた液をたっぷりとつけ、器に盛った飯の上にのせ、熱いお茶を注ぎ、切りノリを散らしておろしワサビを添えます。
031
竹の皮団子
さつまいもを皮(生地)に使うことで、ほの
かな甘味があり、冷めても固くならないと好評の団子。ほんのりと竹の香がして、素朴な甘味が楽しめる。
さつま芋の皮を丁寧に剥き適当な大きさに切った後、芋を蒸し、ホクホクと蒸しあがったら素早く潰す。少し冷めてから、もち米粉と小麦粉、砂糖、塩を少量入れ、よくこねる。そして一つかみ分ずつ丸め、手作りの小豆あんこを入れて竹の皮で包む。これを50分間蒸し、少し冷ましたら出来上がり。
特産のさつまいもを利用した郷土のお菓子として有名。
032
筍ずし
北方町の料理です。5〜6月に採れる黒竹のタケノコを塩漬けして保存しておき、砂糖としょうゆで薄味をつけ、じっくりと煮たタケノコは、とろけるように柔らかい。完成まで3日もかかります。
033
竹の子の巻き寿司
山間地では竹の子を保存するため、二つ割りにした竹の子を天日で干して、するめのような形状で保存し、煮しめや和え物など様々な利用をしている。この巻き寿司は、のりの代わりに干し竹の子を活用した料理である。
干し竹の子をもどし、煮しめのように味付けをする。味付けした竹の子の汁気をよく切り、巻きすの上に焼きのり、竹の子、すし飯、青じその順にのせる。芯にする具としては、卵焼きやしば漬け、きゅうりなど好みでよい。それらの具をのせて巻くと出来上がり。
034
チキン南蛮
チキン南蛮は、甘酢っぱいタレに、油で揚げた鶏肉を軽く漬けた後に、タルタルソースをかけて食べます。宮崎県内のお店でよく目にするメニューの一つです。
035
地鶏の炭火焼
宮崎地鶏のもも肉を炭火で焼いたものです。
036
つきいれだんご(もち)
「つきいれもち」の由来は、遠く日向神話の時代、神武天皇が東征のため、宮崎の宮を立ち美々津の浦にて船出の準備をしていたが、出発が早められ、これに慌てた村人が餅と小豆をつきまぜて献上したのが始まりと言われている。
現在では、もち米、砂糖などを使った生地に小豆を散りばめたものや、特産の日向甘夏の味をした物がある。一口大で長方形の餅を口にすると、柔らかく上品な味と食感が楽しめる。
037
つのんぼ
ちまきは三角で角が生えているように見えることから、かつて「つのんぼ」と呼ばれ、五月の節句には欠かせない食べ物として、親しまれてきた。
山から採取した竹の皮に、一晩あく汁に漬け込んでおいたもち米を詰め、三角に包み込んだら、40〜50分ほどちまきを炊く。そのままでも、きな粉や砂糖をつけてもぷりぷりした食感でおいしくいただける。
川遊びの時、かっぱに足をとられないように(水におぼれないように)との願いをこめて、子どもに食べさせていた。
038
つわぶきの油炒め
県南部の沿岸地帯は、温暖な気候で海岸線に沿ってつわぶきが自生している。そのつわぶき料理の1つとして日南地方でよく作られている庶民的な料理。
つわぶきは皮をむき水にさらしてあく抜きをし、たっぷりのお湯に塩を入れゆでる。ゆでたつわぶきをよく炒め、人参、油あげを加え、醤油、砂糖などで味付けして出来上がり。佃煮、和えものなど様々な料理に使われている。
039
豆腐のだて巻
豆腐をゆで、布巾でかるく絞り、卵と砂糖、醤油、酒、塩を入れ、ミキサーにかける。それを弱火で両面に焼き色がつくまで焼く。その時、片面は焼き色を濃い目に焼くのがポイント。焼き色の濃い方を上にして、巻きすに乗せ、手前からくるくると巻いて冷めるまでしっかり止めておけば出来上がり。
040
としかさ餅
年の暮れに飾り餅をつくときに作っていた。年を重ねるときに食べるので「としかさ餅」。もち米を蒸して餅をつき、その中に蒸したからいもを入れて一緒につく。つき上がった餅をちぎってあんこをまぶして出来上がり。
041
鶏のうま煮(かしわの煮しめ)
昔はどの農家でも庭先で鶏を飼っており、正月や祭りなど行事があるときには、つぶして刺身、煮物、だしなど大切に料理された。
うま煮は、地鶏を一口大のぶつ切りにして熱湯をかけ、干し椎茸の戻し汁にいれてよく煮込む。大根、人参、ごぼう、里芋、こんにゃく、椎茸などを入れ、醤油、砂糖、みりんで味付け、地鶏と一緒にじっくり煮込んで出来上がり。行事のごちそうの一つであった。
042
菜どうふ
椎葉村は九州山地の中央部に位置し、かつて壇ノ浦の合戦に敗れた平家残党の追討にまつわる鶴富姫と那須大八郎の悲恋物語の伝説のある村である。食生活の中でもそのなごりとみられる京料理を思わせる珍しい豆腐料理が残っている。
季節の野菜や花を刻んだものを豆腐に閉じ込めた菜豆腐は、椎葉村に伝わる料理。お祝い事などの行事の際に、来訪された方々へ豆腐と小さなお餅を振舞う風習がある。栄養価の高い豆腐に野菜を混ぜるので、さらにバランス良く栄養が摂取できる。また、菜の花などを加えれば、季節の"旬"が感じられ、彩りも良い。
椎葉村では、菜豆腐を食べるだけでなくまじないにも使い、正月を迎えると、家の壁に串に刺した菜豆腐をかけ、その年の無病息災を祈願する。
043
七とこずし
正月七日を、都城地方では「ななとこさん」の日と言う。「ななとこさん」は子供の無事な成長を願う行事で、数え年七歳になる子供が晴れ着を着て、親や兄弟に付き添われて近所の家々を七軒回り、それぞれの家で七草を炊き込んだ雑炊をもらう。
近年では実際に七軒の家を回ることは減り、神社などでお祓いを受けてすますことが多くなっているが、その日に作る雑炊は、「ななとこずし」と呼ばれ、一般的な七草がゆとは異なる意味合いの食べ物として伝えられている。
044
にわとりめし
昔はどこの家でも鶏は飼われており、祭りや正月などの行事には、鶏をつぶして食べていた。とりめしは、行事食として作られた料理である。
鍋で地鶏を炒め、椎茸、ごぼうを加えて、しばらく炒めたら椎茸のもどし汁と砂糖を入れる。さらに醤油を加え、味がしみこむまで炒める。釜に、米と冷ました具、人参を入れ、炊き上げれば出来上がり。
045
ぬた芋(のたいも)
里芋の小さなくずいもを使った料理。里芋を皮ごと、塩を加えた水にいれて火にかけゆでる。
皮をつまんで身を出し、@すりつぶす用のいもとA丸のまま用のいもに分ける。すり鉢でごまをすり、@のいもと砂糖、味噌を入れすり、Aのいもを入れて混ぜる。
小さなくずいもをおいしく、食べやすく工夫した家庭料理である。
046
めの餅あられ
めの餅は、1月14日に豊作を祈願して、仏壇、墓などに飾るもので、もちを1p角の大きさに切り分け、枝にさしたものである。
固くなっための餅を油で揚げ、揚げた餅に醤油、きなこ、塩などを好みでふって出来上がり。
047
ねったぼ
(ねったくり、ねりくり)
蒸したさつまいもと餅(もち粉)をつき混ぜたいも餅です。
つきたての餅又は蒸したもち米とともに臼で搗いたものを主に「ねったくり」「ねりくり」と言い、臼を使わず、すりこぎでさつまいもともち粉をよく搗いた物を「ねったば」と言います。どちらもきなこと砂糖、塩で味付けして食べます。
048
ひじきの白和え
ひじきは醤油味ばかりでなく、ゴマと豆腐をすりつぶし、ひじきと合わせた白和えもさっぱりとして合います。
049
冷や汁(ひやじる)
宮崎地方、特に農村部でよく食べられる即席のかけ汁です。もともとは焼いた味噌を水で溶いて、畑にあるきゅうりや青じそ等を刻んで浮かべ、麦飯にかけて食べていました。農繁期など忙しい時期に手間をかけずに食べられるように工夫されています。今では現代人の口に合うように、旬の白身魚を焼き、その身とごま、味噌をすり鉢ですり合わせ、丹念に焙って香ばしい焼き味噌に仕立て、それをだし汁で溶き、冷たくひやし、青じそ、きゅうり、豆腐をいれ、熱い麦飯にかけていただきます。
050
ぶちだんご
「ぶちだんご」の由来は、旧正月、2月1日、出稼ぎに行っていた太郎さんが帰省したところ、正月の団子がない。それはかわいそうといって村の人たちが色々と持ち寄り、団子を作った。それでぶち模様の団子が出来たので、そこから「ぶちだんご」になった。
昔の人々がお互いに助け合い、前向きに暮らしてきた生活の様子が伝わってくるお菓子。お餅の白色とよもぎの緑色が対照的で、見た目も鮮やか。
051
棒だらの煮つけ
高千穂町は海と離れている山間地域であるため、海の魚の多くは熊本から運んでくる塩もの、干ものであり、生魚を食べられるのは盆、正月くらいであった。
盆には必ず棒だらの煮つけを精霊さまにお供えするとともに、自分達も一緒に食べた。塩漬けにしてあるたらを、わらづづでたたいて柔らかくし、一晩水につけてから
一寸ぐらいの長さに切り、ゆっくりたいて砂糖、醤油で味をつける。
(『聞き書宮崎の食事』(農文協)より抜粋)
052
味噌だご
もろみに柚子の皮、ごま、一味唐辛子を混ぜ、丸めたものを天日で干す伝統的な保存食である。
手のひらより小さい乾燥しただご(団子)を家族で少量ずつ分け合って、ごはんの上にのせ、お茶漬けにして食されてきた。塩辛さから、食欲の無い時などに箸がすすんだという。
昔は、しょうゆも家庭で手作りされていたが、その際に出る麦や大豆のかす(残渣)の有効利用であり、昔の人の何事も無駄にしない知恵の結晶である。
作り方は各家庭で嫁に伝承されてきた。しょうゆを自ら作る人がほとんどいなくなった昨今、このみぞだごつくりを契機に原料の「もろみ」つくりを学んでいる。
現在の味噌だごは、かすの再利用ではなく、もろみのおいしさがぎゅっと詰まっている。健康志向が強まる中、発酵食品への期待にも応えうる郷土料理である。
053
味噌たたき
大葉・生姜・ねぎに味噌を混ぜて、生魚の身を入れ、包丁でたたきミンチ状にします。ムロアジやカツオなどが使われます。
054
めひかりのかば焼き
めひかりは、標準和名は「アオメエソ」とい
うが、眼がエメラルドグリーンに輝くことから、延岡地域では「めひかり」と呼ばれるようになった。
めひかり料理は美味で栄養に富み、またコレステロールを溶かすヘルシー食品としても脚光を浴びている延岡の名物料理。
そのめひかりに片栗粉をまぶし、カラッと揚げて、醤油、砂糖、みりんで煮てかば焼きの出来上がり。
055
めひかりの唐揚
めひかりは、標準和名は「アオメエソ」といいますが、眼がエメラルドグリーンに輝くことから、延岡では「めひかり」と呼ばれるようになりました。いろいろなめひかり料理がありますが、「めひかりの唐揚」は定番のメニューです。
056
もち米と甘藷の天ぷら
地元特産の甘藷ともち米の粉を使って、油で揚げたお菓子。子牛のせり市などに持っていく。
皮をむき乱切りにして、水にさらした甘藷を柔らかくなるまで煮て、熱いうちにつぶし、砂糖、塩を加え、混ぜて冷ます。さらにもち米粉を加え、耳たぶぐらいの固さになるまでこね、それを小判ぐらいの大きさにして中火で揚げたら出来上がり。
冷めてもやわらかく、おいしいお菓子。
057
焼きうにぎり
うにを混ぜ込んだご飯の焼きおにぎりです。
058
焼き切り
魚を皮付きのまま軽くあぶって氷にとったものを刺身にしたのが「焼き切り」です。メジナ、カツオ、ふぐなどが用いられます。
059
山師みそ
山師みその名前の由来は、もろみのことを「せみそ」と呼んでいました。昔はどの家でもせみそを作っていました。山間部という地域から「山師みそ」と名づけられたみたいです。
060
山女魚のイクラ丼
ヤマメの卵をのせたイクラ丼は産地ならではの味です。
061
ゆであげだご汁
一般にいう『うどん』のことであるが、手間
がかかるのでいつも食べるものではなく、座事や田植え時などに行事食として作る。小麦粉を時間をかけてこねてのばし、2,3分幅に切り、ゆでてざるにとる。しっかりこねた麺は、ゆであがるのに5〜7分は
かかる。汁も、ねぎやなば、鶏肉などの入った熱い醤油汁を特別につくり、これを
かけて食べる。(『聞き書宮崎の食事』(農文協)より抜粋)
神楽時のもてなしとしても振る舞われることから、現在は、『神楽うどん』という名でも親しまれている。
062
レタス巻き
レタス巻きは、巻き寿司の一種で、中にはレタスと蒸したエビ、またはかにカマボコを入れて、更にマヨネーズを絞って巻いたものです。子どもにとっても人気があります。
063
レンコンのすり流し汁
その昔この地を治めていた藩主が、飢饉の際に民が飢えないように近くの池(水神さんと呼ばれる)にレンコンの植栽を推奨した。今でも、独特の歯ごたえと、糸をひくねばりとおいしさで、地元住民から「水神さんの糸引きレンコン」と親しまれている。
そのレンコンを真冬の冷たい泥にもぐって掘り出すのは、もっぱら男性の仕事で、冬の風物詩となっている。レンコンをすりおろし、だし汁と味噌で味付けしたすり流し汁は、冬の寒さにも負けない、滋養の食事として大切に受け継がれている。
   
 
 
 
北海道 青森 岩手 秋田 宮城