岡山県の郷土料理|(選定料理)ばらずし
- 倹約令をかいくぐるためにうまれたアイデア料理 -
農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた岡山県の郷土料理。
新鮮な海の幸と彩り豊かな旬の野菜を盛り合わせた郷土寿司です。「岡山ばらずし」や「まつりずし」とも呼ばれます。
江戸時代、備前岡山藩の藩主池田光政が質素倹約を奨励し、「食膳は一汁一菜にせよ」との倹約令を布告しました。やむなく庶民たちは、たくさんの魚や野菜をまぜこんだ寿司飯を「一菜」とし、それに汁物を添えて、体裁を「一汁一菜」としたのが発祥です。
倹約令をかいくぐるためにうまれたばらずしは現在、お祭りや祝いごと、接待などにおける料理として親しまれています。
ばらずしのレシピ分量:5人前 |
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1. すし飯の材料、下記具材を準備する。 野菜煮を作る。 茹でた竹の子(水煮でも可)を縦1/4に割り、1mm程度の厚さに切る。 焼きちくわは縦半分に切り、半円状のものを1mm程度の厚さに切る。 わらびは重曹小さじ1を溶いた熱湯に1時間漬け(水煮でも可)1mm程度の厚さに切る。湯の量はわらびが浸る程度で良い。 にんじんは皮をむき縦半分に切り、1mm程度の厚さに切る。 ごぼうは泥をよく洗い流してから包丁の背で皮をそぎ、笹がきにする。 ふきは5分程塩ゆでし流水にしばらくさらし、冷めたらスジをとり、1mm程度の長さに切る。 これらの具材を砂糖100g、塩小さじ1、薄口しょうゆ大さじ2、昆布だし400ccを合せたもので弱火で15分程炊く。 炊き上がったらザルにあげ、水気を切っておく。 野菜煮とは別に、腹開きにした活あなごは強火でから焼きし、タレ(醤油1、砂糖大さじ2)に漬けてからとろ火で焼く。冷めたら5mm幅くらいに切る。 2. 飾る具の下ごしらえをする。 ◇青みの絹さや ヘタを折りながらスジをとり、塩茹でする。茹で過ぎると色が悪くなるので注意する。 ◇黄色の錦糸卵 卵1個に対し砂糖大さじ1、塩小さじ1/2を加え溶きほぐしたものを軽く焼き、まとめて千切りにする。1個で薄焼き卵3枚が目安。 ◇椎茸の含め煮 干し椎茸を400ccの水でひと晩かけて戻し、戻し汁200ccと同量の昆布だし、醤油15cc、砂糖25gで煮含める。 ◇旬のサワラ ひと口大にそぎ切りにしたサワラへひと塩して1時間ほど置き、水でよく洗ってから酢で再度洗う。酢200cc、砂糖大さじ1の割合で合わせた調味酢に漬ける。最低ひと晩は漬けたほうが酢になじんで美味しくなる。 ◇赤みのエビ 中まで火が通る程度に塩ゆでする。茹でたら皮をむき、半分に切る。 ◇歯ごたえのイカ すみいかは胴の薄皮をむき、縦四つに切る。それぞれ鹿の子5mm幅くらいに包丁目を入れ2cm幅程度の短冊切りにし、軽く塩茹でする。 ◇も貝 1度茹でこぼしたものを酒400cc、みりん50cc、砂糖大さじ4で炊く。その際生姜スライスを少々入れると良い。炊き過ぎると硬くなるので注意する。 ◇ままかり(酢〆) 切り身の酢〆を用意する。生のものが手に入った場合は頭と内臓をとり、うろこを落としてひらいたものをひと塩し30分程おいたものを水で洗い、酢水で洗い、甘酢(酢200cc、砂糖大さじ1)に15分漬ける。 ◇かすご(酢〆) 切り身の酢〆を用意する。生のものが手に入った場合はままかりと同様の下処理を行い、3枚におろしてからひと塩し30分程おいたものを水で洗い、酢水で洗い、甘酢(酢200cc、砂糖大さじ1)に15分漬ける。 塩し30分程おいてから水で洗い、酢水で洗い、甘酢(酢200cc、砂糖大さじ1)に15分漬ける。 ◇高野豆腐 70~80度のお湯で20分間かけ戻し、水のなかでよく絞り2番だし400cc、砂糖大さじ3、塩小さじ1、酒大さじ1、薄口しょうゆ、小さじ1で弱火で煮含める。 ◇黄にら たっぷりのお湯を沸かし塩ひとつまみを入れ、さっと湯がき冷水にとってからよく絞り、2cm幅に切る。 ◇れんこん 皮をむいたものを酢水に漬けあくを抜き、1mm幅程度の厚さに切る。ひとつまみの塩を入れたっぷりのお湯でさっと茹で、甘酢(水400cc、酢大さじ1)に20分程漬けこんだ後、輪切りにする。 ◇たこ 塩ひとつまみで塩もみし、流水で洗いながらぬめりを取る。たっぷりのお湯で大根の切れ端と番茶少々とともに20分程茹でてから、3mm程度の厚さでひと口大に切る。 ◇海苔 刻み海苔を適量用意する。 3. すし飯を作り、盛り付ける。 ご飯はだし昆布を入れて通常よりかため炊く。水を10%ほど少なめにすると良い。 酢1/2カップ、砂糖100g、塩5gを弱火にかけながらまぜ、合わせ酢を作る。さわらの漬け汁を合わせ酢の代わりとしても良い。 炊きあがったご飯からだし昆布を取り出し、熱いうちに飯台にあけ、合わせ酢をふりかける。うちわで仰ぎながら、しゃもじで切るように手早く合わせる。 すし飯が温かいうちに刻んだ穴子を混ぜ込み、香りと旨みをすし飯へ移す。 1の野菜煮をすし飯に混ぜる。飯粒をつぶさないように両手を使って優しく混ぜ込む。 2で用意した具を飾り付ける。はじめに海苔を散らしてから錦糸卵を全面に敷き、イカ、エビ、サワラ、椎茸、絹さやを彩りよく賑やかに飾りつける。最後に紅しょうがを添えて完成。 |
レシピ協力“美苑鮨(みそのずし)”
小田急線、東北沢駅から徒歩2分にある美苑鮨。
おすすめメニューは甘みの強い酢飯の上にのるサワラ、焼きあなご、高野豆腐、絹さやが彩り豊かに添えられる、まさにハレの日のご馳走である「岡山ばらずし(要予約)」。
これだけでもお腹一杯ではあるが、他にも瀬戸内で漁れた旬の魚を用いた妥協のない握りが味わえる。寿司以外の一品料理も豊富にあり、少人数の宴会も予算に応じてくれる。
旬の素材を使った「岡山ばらずし」を味わえる
東京都世田谷区北沢3-1-20
最寄り駅: | 小田急小田原線 東北沢駅 2分 |
電話番号: 03-3466-0409
営業時間: 12:00~14:30、17:30~22:00
平均予算: 昼1,000円~1,999円、夜5,000円~
定休日: 不定休
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(選定料理)ばらずしはチャレンジ料理、パーティ料理、ご飯物の料理です。