熊本県の郷土料理|(選定料理)馬刺し
- 低カロリー高タンパクの「桜肉」 -
農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた熊本県の郷土料理。
新鮮な馬の生肉におろししょうがやにんにくなどの薬味を添えて、甘口のしょうゆで食べます。
戦国時代、豊臣秀吉の配下で肥後(現在の熊本県)を治めていた加藤清正が、食糧難の際に馬を食す文化を広めたと伝わります。昭和中期に入り、牛肉や豚肉の代わりに、役目を終えた農耕馬や軍馬を食べる習慣が一気に広がりました。
その切り口が桜色になることから、「桜肉」とも呼ばれています。ハラミ、フタエゴ、赤身など各部位の食感と味わいは多様。食し方は刺身をはじめ焼肉や燻製、しゃぶしゃぶなど様々。今では全国的に食されます。
桜肉のすきしゃぶのレシピ分量:4人前 |
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1. 材料を準備する。 冷凍の馬肉かたまりを解凍し、8mm厚に切る。 皿に並べ黒こしょうを少々振る。 水菜、長ねぎは一口大に、玉ねぎはスライス、しめじとえのきは石突を取りばらしておく。 2. 小さな鍋に材料内[すきやき出汁]を張り、水菜、オニオンスライス、長ねぎ、しめじ、えのきに火を通す。 3. 出汁が沸き、野菜がしんなりしたら馬肉を軽くしゃぶしゃぶし、溶き卵につけていただく。火を入れすぎると固くなるので注意。 4. ※馬刺し 各部位の楽しみ方 ■ハラミ 横隔膜。柔らかいのが特徴。繊維が大きく噛みごたえが有り、牛のハラミに近い感覚。 上質な脂が含まれる為霜降りとも呼ばれます。基本はわさび醤油とあいますが、ガリ一枚とあわせても美味しいです。 焼くときはレアで、例えばハラミステーキ。塩コショウに粒マスタードなども合います。 お酒にあわせるとしたら、ワインが向きます。 5. ■フタエゴ 馬のおっぱいのあたり。脂がミルクの様に甘く、赤身と脂が交互に入っているのが特徴。 噛めば噛むほど旨味がでるため、竜田揚げにすると美味しいです。 その際は厚くし過ぎず、隠し包丁を入れて薄く切るのがおすすめです。 オリーブオイルと塩をあわせ、カルパッチョ風にしても美味しく召し上がれます。 6. ■タテガミ 首のうしろの部位。大半が脂肪で脂身の固まりだが焼くと繊維質の部分が残ります。 ツルッニュルッとした食感が特徴で、赤身と共に食べるなど、食べ合わせを楽しめる部位でもあります。 チーズのように薄くスライスし、巻いたものを油で揚げても美味しい。 7. ■ハツ(心臓) 心臓。ぷりぷりとした食感で弾力があるのが特徴。 鉄分が非常に多く上質なマグロの赤身のような味わい。クセも少ない。 ごま油や黒胡椒、塩が向きます。好みで摩り下ろしにんにくも。 脂が少ないので、今流行りの食べるラー油とも合います。 火を通すことで旨味が出るので、サイコロステーキのように表面だけを焼き上げ中はレア状態で、ポン酢で食べても美味しいです。 お酒はホッピーが合います。 8. ■赤身 ももやおしりなどの部位。柔らかいももからおしり(ぶち当て)の固い部位までを幅広く指し、酸味が少しあるのが特徴。 オーソドックスにたまり醤油とにんにくか、若しくはわさび醤油で。軽くしゃぶってポン酢でも美味しいです。 馬肉の様々な旨味と食感を楽しめる部位となります。 ブロックの表面に軽く火を入れて、たたきにしても美味しいです。 お酒なら、純米酒が合います。 9. ■ヒレ 背中からお腹にかけた部位で、やわらかくほんのり脂があるのが特徴。 良質のものには格子状の霜が入り牛のヒレに勝とも劣らないといわれます。 レアステーキやヒレカツなどにすると美味しいです。 少し火を入れることで馬肉の旨味が存分に出ます。 ■熊本県における焼酎の小ネタ 焼酎が愛される熊本県ではより焼酎を味わい深く楽しむことを目的として、前割りを行ないます。前割りとは水を6:4で混ぜておき、三日寝かせてから氷を入れて飲むことを指します。焼酎の喉越しなめらかな味わいを楽しむ事が出来ます。 |