愛知県の郷土料理(選定料理)味噌煮込みうどん

- 屈強な三河武士の力の源?名産の味噌で煮込む固めのうどん -

味噌煮込みうどん

 農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた愛知県の郷土料理。

 かつおだしと名古屋名産の八丁味噌で作った濃い汁に、かための太いうどんを入れて煮込んだ料理。具材には、鶏肉、油揚げ、卵、ねぎなどが入り、栄養バランスにも優れています。

 味付けの決め手となる八丁味噌は、徳川家康に代表される三河武士が持ち歩いたと伝わる濃厚な味噌。その名は岡崎城から西へ八丁先(約870m)にあった八丁村(現岡崎市八帖町)で盛んに作られたことにちなんでいるようです。

 名古屋では八丁味噌は食生活に欠かせない調味料であり、味噌煮込みうどんの他にも、味噌カツや豆腐田楽などで用いられています。


味噌煮込みうどんのレシピ

 分量:3人前
生うどん180g
だし汁540ml
鶏もも肉30g
A
八丁味噌30g
濃い口醤油少々
みりん少々
顆粒だし
B
1個
うす揚げ適量
かまぼこ適量
長ネギ適量
青菜適量
1.
下準備をする。
Aについて
顆粒だしを濃い口醤油、みりんと混ぜ溶かしきったら、常温にもどした八丁味噌に少しずつ加え、味噌を伸ばし、合わせ味噌を作る。(味噌とその他ものを1:1で混ぜると上手く混ざります)
Bについて
卵以外の材料は盛り付けやすいよう切っておく。
2.
鍋にだし汁と鶏肉を入れ沸騰したら、生うどんを粉つきのまま入れ、強火で煮る。
3.
うどんにある程度火が入ったら、1の合わせ味噌を加え、中火でさらに煮込む。
4.
とろみが出てきたら一度火からおろし、Bの卵を割り入れ、残りの食材も盛り付ける。蓋をして再び火にかけ、ボコボコと沸いてきたら完成。
調理のコツ
美味しさの秘訣はなんと言っても“出汁”。そしてうどん“コシ”。 出汁は、市販の出汁パックを使用してもいいですが、さらに拘るなら「鰹節、昆布、いりこ」で取るのがおススメ。また、鶏肉はあらかじめ炙っておいたものを使用することで香ばしさがプラスされます。手順2で鶏肉の油が浮いてきますが、これもいい出汁になるので、そのままにしてくださいね。 また、うどんをお湯ではなく、たし汁で煮るので麺しまり、しっかりとしたコシが残ります。使用する麺も粉つきの生麺を使用することで、麺によく絡むとろみのある汁になります。 味噌煮込みうどんを食べる時は、土鍋の蓋を器代わりにして食べます。穴のある蓋の場合は、蒲鉾で穴をふさいで食べますよ。 ※今回はお酒を飲む方向けに3人分としていますが、飲まれない方は1人前として作って下さいね。
新橋 なもバー料理長 山本