富山県の郷土料理(選定料理)ぶり大根

- 出世魚「ブリ」を使う郷土料理は縁起がいい? -

ぶり大根

 農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた富山県の郷土料理。

 ブリとダイコンをしょうゆや砂糖、だし汁などで甘辛く煮る料理です。

 ブリは成長に伴って何度も名を変えることから、縁起のいい出世魚といわれています。富山湾では良質なブリが多くとれることから、照り焼きやブリのあんじゃなます(ブリを使ったなます)など、沢山のブリ料理が生まれ愛されてきました。

 富山県の一部の地域では、娘の健康と娘婿の出世を祈願し、娘が結婚した年の暮れに、嫁ぎ先にブリを贈る風習があります。お祝いの席でよく食されるぶり大根は、冬に旬を迎える郷土料理として知られ、今では全国各地でよく食べられています。


ぶり大根のレシピ

 分量:4人前
大根1本
ブリのあら約600g
大さじ1
白髪ねぎ適量
しょうゆ大さじ5
砂糖大さじ2
みりん大さじ3
大さじ3
しょうが適量
昆布1枚
適量
1.
大根はたわしでよく洗ってから4~5cm長さに切り、皮をくるりとむき、そのあと1cm厚さの輪切りにする。輪切りにした大根は、面取りをし、形崩れしないようにする。面取りしたら、味がしみ込むように隠し包丁を入れる。
2.
ぶりのアラは食べやすい大きさに切る。頭は縦2つに切ってからほぼ四角になるように切り、さっと水洗いをして表面の血を落とし、盆ざるに並べて全体に塩をふり、15~20分ほどおく。
3.
たっぷりの熱湯にアラを入れ、表面が白く変わる程度にさっと茹で、手早く冷水にとって冷ます。その後、指先で血のかたまりやウロコの残りなどを洗い落とし、ざるに上げて水気をきる。
4.
大きめの鍋に平らに大根を敷き入れ、その上にアラを並べ、しょうゆ、砂糖、みりんと酒を入れる。材料が水をかぶるくらいまで水を入れ、強火にかける。
5.
煮立ったら中火弱にして、浮いてくるアクをとり、時折煮汁をすくいかけながら1時間くらい煮る。煮汁が少なくなってきたら、鍋を傾けて煮汁をすくい回しかけ、煮汁が鍋底に1cmくらい残る程度で火を止める。
6.
煮汁をかけ、白髪ねぎを天盛りにして出来あがり。