福島県の郷土料理(選定料理)にしんの山椒漬け

- 知恵の保存食! -

にしんの山椒漬け

 身欠にしんと山椒の葉を重ね合わせ、しょうゆと酢、お好みで隠し味に酒と砂糖を入れ、2~3週間漬けたものです。

 山に囲まれた会津では、北海道で乾物に加工された身欠にしんが貴重なタンパク源でした。生魚が流通していなかった時代、日持ちする身欠にしんを先人たちの智恵により、工夫して調理され保存食として食べられてきました。

 現在も、各家庭で毎年山椒が芽吹く春から夏にかけて漬け込まれ、その味と風味から日本酒の肴としても人気。また、会津本郷町ではにしんを漬けるための「にしん鉢」が、伝統の技術「会津本郷焼」で作られており、古くは会津の嫁入り道具の一つとされていたとされます。


にしんの山椒漬けのレシピ

 分量:4人前
本干身欠きにしん4本
山椒の葉適量
しょうゆ30cc
みりん30cc
30cc
米酢150cc
1.
本干し身欠きにしんをひと口大に切る。ソフト身欠きニシンでも代用可。各種調味料を合わせておく。
2.
容器に1のにしんを1/3入れ、山椒の葉を1/3入れる。これを繰り返す。
3.
1で合わせた調味料を2に加え、フタをし、一週間程冷蔵庫で寝かせたら完成。
調理のコツ
にしんが固い場合は蒸して柔らかくしましょう。山椒の葉、夏場は手に入りやすいが冬は無い場合があります。夏の間に冷凍しておくと良いでしょう。焼いて食べても美味しく召しあがれます。
おきあがり 小法師 店主 立石