青森県の郷土料理(選定料理)せんべい汁

- モチモチとした食感がたまらない。鍋のうまみがせんべいに凝縮 -

地鶏で作るせんべい汁

 農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた青森県の郷土料理。

 鶏肉などでだしを取ったスープにごぼうやにんじん、きのこなどの旬の食材を入れ、しょうゆで煮立てたものに南部せんべいを割り入れた鍋料理。せんべいは鍋専用の溶けにくいものを用います。だしの色とうまみがたっぷりと染み入った南部煎餅の麸のような食感と歯ごたえが人気。

 発祥は諸説様々ですが、江戸時代から作られているものだといわれます。

 現在では料理用の南部せんべいをすき焼きなどの鍋料理に用いる事もあり、幅広い食べ方で愛され続けているようです。


地鶏で作るせんべい汁のレシピ

 分量:4人前
地鶏もも肉200g
にんじん1/2本
ごぼう1本
舞茸150g
白たき150g
キャベツ4枚
長ねぎ1 1/2本
せんべい汁用のせんべい4~6枚
800cc
菜種油大さじ1
(サラダ油でも代用可)
調理酒100cc
煮干し出汁200cc
(かつお出汁でも代用可)
しょうゆ大さじ1~2
大さじ1
1.
にんじんとごぼうを笹がきにする。しらたきを約3cm幅に切る。舞茸は、じくを落として手でさく。地鶏もも肉を約1.5cm幅に切る。
2.
にんじんとごぼう、しらたき、舞茸と地鶏もも肉を、菜種油で強火で炒める。全体的に火が通ったら水を入れて強火で煮る。あくを取った後、煮干し出汁を入れ、煮立ってから調理酒を入れる。
3.
煮立った後、しょうゆ(色が付く程度)と塩を入れ、手でちぎったキャベツと約1/4に割ったせんべいを入れ中火で煮る。
4.
沸騰したら火をとめる。斜め切りにした長ねぎを入れ弱火で煮て、長ねぎに火が通ったら完成。
調理のコツ
せんべい汁は八戸における昔からの郷土料理です。私が子供の頃は、大きな鉄鍋が食卓に置かれ、家族みんなで取り分けて食べました。優しい味なので、夜食にもお薦め。地元八戸でせんべい汁を作る時、煮干し出汁を使うことが多いです。また、2の手順で材料を炒める際、菜種油を使うと味に深みがでます。煮干し出汁と菜種油を使って作るせんべい汁に、是非チャレンジしてみて下さい。
八戸郷土料理 いちい 女将 藤井