奈良県の郷土料理(選定料理)三輪そうめん

- そうめん発祥の地のご馳走 -

三輪そうめん

 農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた奈良県の郷土料理。

 冬は温かいにゅうめんで、夏は季節の具をのせて冷やし素麺で。奈良県大和地方では一年中食されています。特徴である細くこしの強い食感は、良質な小麦と水、熟練の製麺技術によって可能となります。

 今から1300年以上前に、小麦の栽培が盛んな三輪地域で作り始めたのが起源と伝わります。江戸時代に「大和三輪素麺、名物なり、細きこと糸のごとく、白きこと雪のごとし」と伊勢参りにきた人々の間で評判となり、全国的に有名になりました。

 冬は気温が低く、山から吹き下ろす冷たい風がそうめんの乾燥に適しています。冬にそうめんを干す風景は、三輪地方の風物詩です。 


三輪そうめんのレシピ

 分量:4人前
素麺50g6束
味付け椎茸適量
かまぼこ適量
水菜適量
ゆずの皮適量
[にゅうめん汁]
昆布15~20g
かつお節70g
薄口しょうゆ150cc
みりん100cc
50cc
5g
[味付け椎茸]
干し椎茸4枚
120cc
しょうゆ10cc
砂糖20g
5cc
みりん3cc
1.
にゅうめん汁を作る。
1.昆布とかつお節で一番だしを約2,000ccとります。
2.1に薄口しょうゆ150cc、みりん100cc、酒50cc、塩5g程度を入れ煮立てます。
3.沸騰したら火を消して出来上がりです。

味付け椎茸を作る。
材料内[味付け椎茸]を参考に鍋に調味料を煮立て、もどした椎茸を入れ火にかけ、頃合いをみて火からおろし味を含ませます。
2.
素麺を湯がく。
たっぷりの湯を沸かす。必ず沸騰させてください。できる限りたくさんの湯で茹でた方がおいしく出来上がります。特にたくさんの量を茹でる場合は、鍋の中が素麺でいっぱいにならないようにご注意下さい。素麺が散らばるように入れてから軽くかきまぜて下さい。頻繁にかきまぜる必要はありませんが、麺全体に湯が通る程度にかきまぜて下さい。
3.
茹で時間について。
皆様が一番難しいと思われる点です。通常、素麺の茹で時間は2~3分が目安です。一番確かな方法は、食べてみることです。当然芯があってはいけませんが、芯がなくなって5つ数えたぐらいが1番よい茹で具合だと思います。にゅうめんにされる場合は少々芯があっても大丈夫です。
4.
流水で素麺をしめる。
手延べ素麺は少々の力では切れませんのでしっかり揉み洗いして水気を切って下さい。製造工程において用いられる綿実油(めんじつゆ)を表面に塗布しており、しっかり揉み洗いする事により油臭みが取れます。この時に氷水を使用すればさらにおいしい素麺が出来上がります。

※綿実油
麺と麺がくっつかないようにしたり、麺生地の乾燥を防ぐために塗布されるもの。
5.
盛り付ける。
素麺をあたためた器に盛りお好みの具材をのせます。今回はしいたけ、かまぼこ、水菜です。

最後に1で作ったアツアツのにゅうめん汁をかけ、お好みでゆずの皮を添えて出来上がりです。
調理のコツ
茹で方のコツは、湯がき過ぎず、しっかり揉み洗いすることです。てんぷら、山芋とろろ、にしん等いろいろな具材を添えていただくと尚美味しく召し上がれます。素麺は、温冷どちらでも美味しく召し上がれます。当社ホームページでもいろいろな素麺料理レシピを紹介しております。ぜひご覧下さい。
千寿亭 料理長 藤田