京都府の郷土料理(選定料理)賀茂なすの田楽

- 「賀茂なす」の特徴を存分に味わえる、夏の風物詩 -

賀茂なすの田楽

 農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた京都府の郷土料理。

 賀茂なすを半分に切ってから油でじっくりと焼き、甘味噌と一緒に皮ごと食す料理。きめ細かな身が詰まっていることから歯ごたえがよく、果物のようにみずみすしいのが特徴です。

 賀茂なすは京都の夏を代表する夏野菜です。約100年前、上賀茂(かみがも)地域と西賀茂(にしがも)地域で作られていたことから、その名が付いたと伝わります。

 現在では初夏から食卓にあがり、7月の祇園祭の時期になると料亭などでよく提供されます。


賀茂なすの田楽のレシピ

 分量:2人前
賀茂なす1個
[A]
白味噌1kg
180cc
みりん180cc
砂糖50g
卵黄5個分
1.
材料内[A]の卵黄以外を鍋に入れ、弱火で焦がさないよう注意しながらよくまぜあわせます。なめらかになったら火を止め、卵黄を入れて再度まぜあわせ、田楽用の味噌を作ります。
2.
賀茂なすのヘタを切り落としてから横に切って半分にし、表面の皮を切ります。隠し包丁を適宜入れた後、賀茂なすを揚げます。
3.
2に、1で作った味噌をのせて完成。
調理のコツ
上手に揚げるコツは賀茂なすを揚げる際の油の温度です。低温から徐々に油の温度を上げ、じっくり揚げること。そして、賀茂なすを転がしながら、まんべんなく揚げることです。余った田楽用の味噌は賀茂なすの皮やかぼちゃを揚げたもの、茹でた枝豆などと相性が良いです、ぜひお試しください。 細かく刻んだ賀茂なすの皮と1cm角に切ったかぼちゃを揚げて、茹でた枝豆としその花を添えると見た目も鮮やか、味噌との相性も抜群です。
左京ひがしやま 料理長 阿部