秋田県の郷土料理(選定料理)稲庭うどん

- 1665年から伝わるとされる独特な製法 -

鮭のつみれと大根のあったかつけ麺

 農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた秋田県の郷土料理。

 独特の手延べ製法で作られた干しうどんです。細めの麺はゆで上がりが早く、なめらかな舌触りとツルツルとした喉越しが特徴です。

 1665年に、稲庭吉左ヱ門がその独特な製法を確立したといわれています。生産量に限りがあったこともあり、古くは秋田藩の名品として各藩への贈答品に用いられており、高級品として知られていました。

 現在では家庭や飲食店にて寒い時期には温麺で、暑い時期には冷やし麺で、一年中食されています。秋田県の代表的な名産品として知られており、お土産としての人気も高いです。


鮭のつみれと大根のあったかつけ麺のレシピ

 分量:4人前
稲庭うどん400g
沸騰した湯
(茹で用)
1,500cc
鮭の切り身150g
白身魚のすり身50g
せり1/2束
ごぼう1/4本
大根の茎1本分
大根1/3本
長いも1/4本
しょうが10g
長ねぎ1/2本
[A]
大さじ2
みりん大さじ1
薄口しょうゆ大さじ1
黒煎りごま少々
[B]
みりん100cc
砂糖25g
薄口しょうゆ200cc
[C]
3,000cc
昆布20g
削りかつお100g
差し水180cc
1.
出し汁を作る。材料内[C]の水と昆布を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら火を弱める。昆布を取り出しアクを取り、差し水をする。削りかつおを入れ、再度沸騰した後に火を止めて、15分置いて漉す。 
2.
ごぼう、長ねぎはみじん切りにする。長いも、しょうが、大根はすりおろす。せりはザク切りにする。
3.
大根の茎は約3mmに切り、塩を入れた湯で軽く茹で、その後冷水に入れて水気を切る。
4.
鮭の切り身は皮を取りミキサーにかけて、白身魚のすり身とまぜる。
5.
つみれを作る。4に大根とせり以外の2と3を混ぜて材料内[A]で味をつけて、団子状に丸める。
6.
1で作った出し汁1,000ccを火にかけ、沸騰後に中火にして5で作ったつみれ入れる。つみれに火が通ったら材料内[B]で味をつける。
7.
沸騰した湯1,500ccにうどんを入れて箸で混ぜながら半透明になるまで約3分茹でる。茹であがったらザルにあけ流水でもみ洗いし、氷水でしめる。
8.
お椀に6のつみれ汁を盛り、大根とせりをのせる。うどんの水気を切りせいろに盛り完成。
調理のコツ
鮭の代わりに、秋刀魚や鯵を使っても美味しく仕上がりますよ。大きい鍋を使うと、うどんが広がるのでバランスよく茹でることができます。うどんを入れるタイミングは、鍋にふたをして湯が沸騰した頃。うどんを入れると湯の温度が下がるので、ふたをして再び沸騰させて下さい。
料理長 田口